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レモンはカンキツ類の中でも寒さに対する抵抗性がきわめて弱く、加えてかいよう病(罹病すると落葉したり、幼果が落果したり、果実の外観が悪くなったりする)という病気にも弱いので、風があまり吹かず、降水量も少ない地域での栽培が適地とされています。
生育には年平均気温が15〜16℃以上であることが必要でなり、さらに冬季の気温が-3℃以下に下がらないことが重要な条件となります。冬季に気温が-3℃以下に下がると、レモンでは花芽や花器形成に特に重要な旧葉(古葉)が落下したり、よい果実を着けるための細枝が枯死したりしてしまいます。また、風がよく当たるところで栽培されていると、かいよう病が多発したり、冬季の寒風は落葉を助長したりすることになります。花芽が形成されるためには葉でつくられる光合成産物がエネルギー源となるので、落葉してしまうとエネルギー源が少なくなり、欠陥を生じた花が形成される場合が多くなります。欠陥を生じた花は不完全花と呼ばれ、開花しても結実することができずに落下してしまいます。
一方、苗木を植え付けて5〜6年までの間は幼木期といって、花を盛んにつけることができる段階にいたっておらず、樹の成長が主に行われる段階で、その段階ではエネルギーが樹の成長に向けられるために花が着いても結実のためのエネルギーが少なくなって落果してしまうことになります。したがって、植えられている場所の環境条件が適正で葉が健全で細枝も確保されていれば、幼木期を過ぎると結実がみられるようになるでしょう。なお、適正な環境条件が確保されない場合は対策を講ずる必要があります。生育期の風や寒風対策はもちろんのこと夏の乾燥も落葉を助長する原因となるので、乾燥防止のための敷き草やかん水も大切な管理となります。また、確実に受粉を行うためには、花の内部を筆などで傷めないようにさすってやり、虫の代わりに花粉を柱頭につけてあげるとよいでしょう。
庭植えのレモンの樹形は横から見て球を半分に割った形の半球形を目指します。せん定の時期は2月下旬から3月上旬がよいでしょう。レモン以外のカンキツは樹冠(樹の占めている空間)の外側に果実をつけるのに対して、レモンは樹冠の内側に果実をつける性質があり、それら果実の品質がすぐれるので、樹冠の外側に面している部分は葉で覆われているようにし、樹冠内部に十分な陽を入れるような枝の間引きをし過ぎないようにして、込んで交差している枝や枯れ枝を基から切り取ったり、弱くなってしまった枝や下垂した枝を切り返したり(枝を途中で切り取る)、切り戻したり(先端から樹体内部に向かって適当な枝が出ているところでその先の枝をまとめて全部切り取る)します。また、花を着けやすい細枝を大切にします。ただし、勢いのある徒長枝(花芽がほとんどつかない)は樹形を乱す恐れが強いので、基部から切り取ります。また、枯れ枝は病気の原因となるので、見つけ次第時期を問わず切り取ります。
(回答者:小原 均)

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